みんとのつぶやき

読んだ本、聴いたCDの感想などをつらつら書いています。

処分は難しい

 今日、少し前まで約2年間毎日のように使っていた鞄を処分した。連日の荒い使い方がたたり、汚れ、すれ、取っ手が切れ、ぼろぼろになり、ここ3か月くらいは使えなかった鞄だ。あまりダメージがない部分の革はいい感じにエイジングを重ねているので、そこだけ何かに使えないか?と思い、保管していた。が、自分の性格や今までの所業を顧みるとほぼ現実的ではなく、また、うまくいくともは思えなかった。保管し続けるだけの空間の余裕もなく、第二の用途も探せず、処分は仕方がないのだが、年代的なのか「物を捨てる」ことへの抵抗が大きいのと、それなりに気に入っていたものを手放すことへの抵抗なのか、日常的に紙屑を捨てるような気持ちではいられない。「処分しなければ」「処分するしかない」と思いつつ保管していた期間も長かった(2か月くらい?)が、袋に詰めながら、処分しながら思いだしたのは、こんまりさんの「ありがとう、と感謝しながら捨てる」といった文言だった。心持がかなり変わる気がした。鞄一つの処分でこれほど動揺するのだ。こんまりさんらにヘルプを依頼してかたずけようとする人々が短時間にするであろう決断の多さとやりぬく意志の強さはものすごい気がする。本を読んでいたときは「なるほど」としか思わなかったが、今さらながら感嘆する。

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N響定期公演

 またもやN響の定期公演にいってきた。2月のCプログラム。デュリュフレ「3つの舞曲」、サン・サーンス「バイオリン協奏曲第3番」そしてフォーレ「レクイエム」。予習できたのはサンサーンスの曲だけだった。「レクイエム」は部分的に聞き流した程度。デュリュフレの曲は探せなかった。
 チケットは完売とのことで、自由席の空席を探して彷徨わなくてもよいように開場時間頃に到着した。前回、開演前数時間いろいろとあわただしく、ほとんど水分を摂れなかったのが途中でむせた遠因だと思っていたので、今回はきちんと水分補給をした。
 席に座って会場が暗くなったら、なんだかまぶたも重くなってしまい、デュリュフレの曲はほとんど聴けなかった。切れ切れに聴いた箇所は面白げだったので残念。
 2曲目のバイオリン協奏曲。当たり前だが、CDで聴くより音のスケールが大きいというか、とても立体的に聴こえる。第二楽章以後のバイオリンとその他の楽器の掛け合いが心地よく美しい。かなりふり幅の大きい演奏という気がしたが、もっと近い席だと、ピアニッシモの音も聴こえてまた別の印象なのだろうか?その辺は残念だが仕方がない。
 フォーレ「レクイエム」。合唱のひびき、ソリストの歌声がとても美しい。バリトンは突然の代役だったそうだが、深みがあってとてもよかった気がする。
 今日は前に座っていた人が背(座高?)が高い上に、頭が絶えず動くので非常に見づらかった。どの席であってもその辺はばくちで、ある程度仕方ないのだが。見づらいので目を閉じると、連鎖反応で意識も遠くなる。せっかくの自由席チケットなのだし、音響等に細かい神経を持ち合わせているわけでもないので、次回からは席を選ぶ基準を少し変えてみようと思った。ま、目を閉じても連鎖反応が起こらなければいいとか、視覚の助けをかりなくても音色を聞き分けられればいいとかいうことはあるが、できないので仕方がない。

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「おれたちの青空」

 これも図書館で借りた本で申し訳ない。1-2年前に読んだ「おれのおばさん」はとても面白くて印象に残っていた。これはその続編。
 話の展開も突飛で面白いのだが、やはり登場人物一人一人が個性的で突飛(小説のなかにもある人物については「規格外」との描写がある)、しかも皆一所懸命に取り組んでいるのに惹きつけられるのだろうか。「ここはメモにとっておかなければ!」と思う一節が突然登場したりする。それがどこだったのか、もう忘れてしまったが、大切なことはあらゆることに存在するかもしれず、また、それを見つけるかどうかはその人次第なのだろうか。離婚した元夫を、離婚後十数年経っても忘れられない「おばさん」。長いこといろいろとふっきれない人もいていいんだ、と思った読者はいるのでは。いろんな意味で、どんな人も肯定してくれて前向きにさせてくれるような小説だった気がする。

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N響定期公演

 日曜日、またもやN響の定期公演に行ってきた。曲はマーラー交響曲第7番。生で聴くのはもちろん初めてである。もちろん既知の曲ではないので、細切れの時間で楽章ごとに聴くようにしていたが、通勤中だったり、家で他のことをやりながらだったりで、すこしも集中して聴いていなかった。
 当日、前日の不摂生(二日酔い)や、当日の出がけになくしものを探し回ったりし、その疲れがでたのか、途中で意識がとぶ。しばらくすればおさまるかと思ったが、曲が進んでも同様で、最後は謎にむせてしまった。周囲に迷惑をかけたかもしれない。かなり我慢はしたが。。。むせた後は、繰り返さないよう呼吸にかなり注意しながらとなり、それはそれで少しつらかったが、おかげで以後意識は飛ばなかった。第五楽章のなんというか支離滅裂は盛り上がりは面白かった。これは同じ演奏を録音で聴いていたとしても、特に私の再生装置では全くわからないだろと思う。第4楽章でのギターの音も素敵だった。マンドリンはどの音がよくわからなかった。今回もせっかくの演奏を聴く機会を無駄に使ってしまったような気がする。

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財布の新調

 財布を買い替えた。といってもまだ中身を移してはいない。
 いつも財布を買い替えるときは、まず、使用中の財布があまりにもくたびれていることにやっと気づいた後、お店をいろいろ見て回って、お値段が手ごろで気に入ったものがあったら買う、という手順だった。今回は、職場の人がとても素敵な財布を新調したのをみて、同じものを売っているお店を見に行き、いろいろ見ているうちに自分の財布のあらゆる面でのくたびれ加減などに気づいて買い替えたくなり、ある日、新しく入荷したものに衝動的に決めてしまう、という経過を経た。いろいろ見ているうちに自分も買いたくなり、言い訳的に自分の財布がぼろくなっているから、という理由を(自分のなかでだが)使用した点が、自分の行動ではあるのだがまだきちんと消化できていない気がする。なので、こんな文章を書いているのだろう。
 財布は消耗品だと思っていたが、中には40年近く同じ財布を使っている人もいると聞いて驚いた。財布は鞄の中に直接いれず、こぶりな袋にいれた上で鞄に入れているというのだ。それを教えてくれた人は、ご自身も新調した財布をサイズのあう布袋にいれて使用していた。見習おうとして私も布の小袋に入れてみたが、買い物で出したいときにそれをすっかり忘れ、ひたすら財布をさがして鞄の中を探し回る始末。丁寧にくらして、気に入ったものは長持ちさせたいと思うが、落とし穴はいろんなところに潜んでいるようである。

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N響定期公演

 またもやN響の定期公演。1曲目はベートーベン「エグモント」序曲。初聴で、「ふーん」という感じで終わってしまったが、あとで感想その他読むと、作者のいろんな要素が入った曲のようだ。2曲目はジョン・アダムズの「Absolute Jest」。ベートーベンの曲をさまざまな曲からメロディが引用されているとかで、よく知っていれば楽しめたらしい。が、私の場合、「ここは何かで聴いたことがあるような?」という箇所が1-2か所あっただけでよくわからなかった。
 後半は組曲「惑星」。1年ほど前にCDで聴いたことはあったが、生演奏は初めて。ステージいっぱいの演奏者の人数もすごかったが、演奏も第1曲の「火星」からすごい迫力だった。どの曲だったか忘れたが、各楽器ソロのつながりやアンサンブルが美しい。最後の女性合唱はまるで天上からの声のようで、遠ざかっていく様子も丁寧で素敵だった。指揮者がタクトを下す動作は遠すぎて見えなかったが、それまでの静寂が印象的だった。今回は前半、後半とも全く予習しなかったが、やはり予習はすべきだった。そうすればもう少し楽しめたかもしれない。

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オペラ「メリーウィドゥ」

 土曜日、日曜日と公演があったうち、片方を見に行った。知り合いが出るということでチケットを買ったものの、正直、全く期待していなかった。日本語上演で、疲れそうだな、と思っていた。
 会場は、入って驚いたほど狭い。客席数も少ないのでステージはすぐそこ。オーケストラ席もかなり近い。ステージ上のセットはかなり簡素で、ついたてはあるが、ほかはベンチだけ。去年みた「ドンジョバンニ」みたいだ。同タイトルの他の上演はみたことがないので比べられないが、セットは簡素といっても、ステージが狭かったし、セリフも多いし、各キャラクターも濃いので、個人的にはこれで十分だったと思う。
 日本語上演で、きちんとストーリーがわかる程度に聴きとれるか最初不安だった。始まって、メロディに無理に載せた感が最初気になったが、聴いていくうち、このほうが、字幕をみる必要がないほうが楽しいなと思う。特に、一緒に歌っている人々が立場の違いで全然別の内容を同時に歌っているとき。全員の歌声を聴き分けられはしないのだが正反対の内容を一緒に歌っているのは面白い。字幕だと、だれが字幕のどの行を歌っているのかわからず、楽しむどころではない。
  主要キャストは、ほぼ、音大を出てその道で活躍されているプロの方々。すぐそこで歌う声は大迫力だったし、表情もよくみえて何もかも楽しめた。NHKホールの自由席のような遠い席だとわからないが、歌手の息継ぎもよくわかり、生身の人間の音声で目の前で演じていただけるのはなんて贅沢なんだろうと思う。主要キャストは日替わりだが、別の日だとまた違った感じになるのだろうか。がんばって両日行けないことはなかったので、両方いけばよかったかな。違いを楽しむのも面白いし、それができる機会もそうそうない。
 メリーウィドウのストーリーの明るさによるところも大きいが、とても楽しく、いってよかったステージだった。