みんとのつぶやき

読んだ本、聴いたCDの感想などをつらつら書いています。

読んだ本「風の墓碑銘」

 初めて読んだのは数年前だが、図書館で見かけるとまた読みたくなり、今回3度目くらいか。通読後気になった箇所を数回読み返して、今さらながらすごいと思ったのは、いろんな描写の細かさ、たくみさ、その基にある著者の人間観察の鋭さだ。
 1つは、ある人物にDNA鑑定への協力を依頼する場面。必要以上に相手の感情をかき乱しているような気もしていたが、微妙な話に切り込み、納得させ、結果相手にも飲み込みやすくしている。偽刑事の心当たりについて話す場面の滝沢の説明の持って生き方、等々。(例が両方滝沢になってしまったが、登場人物の性格上そうなるのだろう)
 こんなことに今更気が付くあたり、いかに私自身が感情の機微に疎いか、会話能力がないかを示している気もするが、この小説の魅力の一つに気づけたのはよかった。

大江戸ビール祭り夏

 池袋西口公園で開催されている日本各地のクラフトビール、海外のビールが出展しているお祭り。例年、神田とか別の場所で開催されていたらしい。土曜日、今日と二回も行ってしまった。開催は明日まで。
 ビールももちろんおいしいし、いろいろ選べるのもうれしいのだが、集まっている人々の多くが笑顔で飲んでいるのがすごい。それを見るだけでパワーをもらえる感じだ。人が多いという点のほか、みなビールを楽しみにやってきているし、野外イベントだし、普通の居酒屋等よりも(居酒屋がどうというわけではないが)期待値がもともと高いのかもしれない。
 ビールは飲んでみればどれも楽しめるだろうと思っていて、選ぶのに困ったのでほぼ直観で選んで飲んだ。料理も友人とシェアしたが、頼んだらお店の人がかなり細かく分けてくれてラッキーだった。今日は生のバンドが練り歩いていて、それも楽しめた。聴きつつ、飲みつつ、友人と話していたのは「平和だね。。。ありがたいことだ。」
 

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読んだ本「哲学する子どもたち」

 だいぶ前に新聞で紹介記事を読み、興味をもった本。フランス在住で、子供がフランスの学校に通い、触れることになったフランスの教育事情(主に中学・高校か)の様子が読みやすく描かれる。日本と違っている箇所に力点が置かれるのだろうが、フランスでの価値観から譲れないところ、合理的なところ、社会の変化を映すかのような制度の変化やその対応など、いろいろ含んでいて興味深かった。教育制度の変遷もわかりやすく触れられ、以前驚いた、学校でのブルカ着用禁止といったニュースにも、背景はあるようだ。正解は1つではないにしても、いろんな背景の結果が今の制度で一面ではとらえられない、と思った。それにしても、試験がほとんど記述か口述というのは恐れ入る。問題がいくつか例示してあったが、まったく答えられない。

読んだ本「アフロ記者が記者として書いてきたこと。(略)」

 最初の約10ページで密度の濃さにおののき、その後再度ページをめくるのも、読み進めるのも多少パワーが必要だった。「心の底から言いたいことだけを書く」ことを自分に課した、とあるが、その通りな文章で、読み手に襟をたださせる(読むときの態度として)。
 書き手によりさまざまだとは思うが、新聞を作る人がこんな思いで取材し、記事を書いているのか、驚きだった。ユーモアがあり、抑制の効いた、読みやすい文章だが、その裏に隠れた事柄の膨大さに唖然とした。絞りに絞った文章。行動も、節約を例にとっても、普通考えられる以上絞りに絞っている。感嘆と、頭を殴られた感。

読み途中の本

 アフロヘアで話題になった、もと新聞記者の稲垣えみ子さんの本を読んでいる。まだ10ページくらいで、まだまだこれからなのだが、すでにこの著者の精神の自由さというか、心映えの豊かさというかに圧倒されている。
 節電のために、電化製品を手放して生活しての気づき。冷蔵庫も手放し、食材はその日に必要なものだけ買う。そういう暮らしは「かなりつまらない。(中略)しかし生きるとは、しょせんこの程度のことなのだ。」なんて潔いのだろう。私なら、つまらないことに拘って鬱々とした気分になり、気分転換してやり過ごすことを繰り返し、それも限界がきてどこかで爆発しそうな状況だ。地に足がついているというか、落ち着きがあるというか。

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今更の映画だが

 最近、映画「Lord of the Rings」にはまっている。公開時、映画館ではみず、しばらく後でDVDでの鑑賞だったが、そのときも何度か借り繰り返し見た。10年以上経って、某動画サイトでどれかのシーンを見たら止まらなくなってしまった。
 最近は3作目の「The Return of the King」を見ている。何度か見ていると、今まで疑問だったことについて「もしかしたらこうなのかな」と多少なりとも想像できるころがあったりする。私のものわかりが悪いだけではあるのだが。
 アラゴルンとエオウィンの関係もその1つだ。最近みたDVDはSpecial Extended Edition だが、「二つの塔」からの流れだと、どうみてもアラゴルンの方からエオウィンに関わっていて、思わせぶりな態度にみえるが結局エオウィンの思いには応えない。このシーンが必要なのか?疑問だった。が、メリーのセリフにもあるが、エオウィンはある種の理想なのだろうということがやっとわかった。皆がその幸せを願う。このへんは男性目線なのかもしれない。最初にあった時から、幸せを願う存在ということは、アラゴルンにとっては妹のような存在なのだろうか。
 書いていたら、ほんとに私が世間知らずなのかもなー、という気がしてきた。原作は読んでないが、読んでみたら少しは理解が進むだろうか。

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読んだ本「アリガト謝謝」

 読んでみたい、と思ってから実際ページをめくるまでかなり間があったので、読んだ書評の内容等全く忘れた状態で本を開いた。3.11の後、世界各地が義捐金や支援を送ってくれたが、金額的に突出していたのが台湾。寄付がどんな感じで集められたのか、どのように届けられたのかのいくつかのエピソード、その謝意を伝えるための日本の有志一同による新聞広告の発端から実現への過程が小説としてまとめられている。台湾の人々の困っている人への姿勢、各年代ごとの日本への思い。かなり年配の、日本統治時代を知っている人の言葉「日本は大切なものを残していってくれた」「遵法の精神、衛星観念、秩序」というくだりは特に印象に残った。台湾では寄付が禁じられているという。募金をつのろうという場(大学?)でも大手を振ってできることではなかったとの話もある。でも実行し、黙認されていたのは金額を考えてもすごい。懐が大きいのか。
 懐が大きいといえば感謝広告の掲載もだ。個人が(実際は有志だが)感謝広告を出すことを即座に了承する。本にも日本の新聞だったら…という記述もある。有志で謝意広告を出した、という話は聞いたことがあったが、そのくだりを小説だが知ることができよかった。